事業再構築補助金は社長が同じ別企業でも申請できる可能性あり!申請できるケースを解説

事業再構築補助金を利用したことがある方のなかには、「別の会社でも申請ができないだろうか」とお考えの方も多いと思います。事業再構築補助金では社長や経営者が同じ場合に申請できることとできないことがありますので、今回は社長が同じ場合や株主が同じ場合など、どのようなときに申請ができるのかを解説します。

申請できるかどうかを決めるのは「議決権」

結論から申し上げると親会社が議決権の50%超を有する子会社が存在する場合、親会社と子会社は同一法人とみなし、いずれか1社のみでの申請しか認められません。また、親会社が議決権の50%超を有する子会社が複数存在する場合、親会社と複数の子会社は全て同一法人とみなし、このうち1社のみでの申請しか認められません。

さらに、個人が複数の会社「それぞれ」の議決権を50%超保有する場合も同様に、複数の会社は同一法人とみなします。

参考:事業再構築補助金 公募要領

会社の経営をしつつ、個人事業も営まれている場合も会社の議決権の50%超が個人事業主の方の場合は個人事業と会社のどちらか一方でしか申請できない点にもご注意ください。

条件を無視して申請してしまった場合

上記の条件を無視して複数の事業者が申請をした場合には、申請したすべての事業者が申請要件を満たしていないことになってしまい、すべて不採択になります。

複数の会社での同時申請や、過去に採択された会社の関連会社での申請を検討している場合は、議決権の過半数を有している方が共通していないかに注意してください。

一方で、代表取締役や理事などの代表者や役員が同一であっても申請は可能となっています。ご自身が複数の会社の経営者であっても過半数の議決権を有する方が異なる場合には申請可能ということになります。

両方を申請して、通ったほうで事業を行うという方法はNGとなるのでご注意ください。

別の会社で事業再構築補助金を申請したい場合

上記の条件によって申請できなくなってしまった場合に、どうしても別の会社で申請したいケースもあるかと思います。

そのような場合には、すでに採択された会社で「採択辞退届」を提出して、すでに採択された会社の採択を取り消してもらうことで別の会社での申請が可能になります。

なお、子会社で事業を行う場合は原則として子会社が申請の主体になりますが、連結決算をしている場合には、親会社が応募申請して主たる事業実施場所を子会社とすることも可能です。その場合は親会社が付加価値額を増加する必要があることに加え、補助事業に係る財産管理等も含め、すべての責任を負っていただく必要がある点にご注意ください。

代表が同じ会社間での設備取得費用は補助対象経費になるか

申請可能の是非とは別に、代表が同じ会社間での取引等で取得した設備費用が補助対象経費となるかについても補足します。

ここで想定しているのは、子会社や関連会社との取引代表者が同じ会社間での取引代表本人(個人)と代表本人の会社間での取引自社製品の調達、等で購入した設備(工事を含む)などが補助対象の経費となるかです。

結論としては、上記の取引で取得した設備等の経費は、補助事業者の利益等相当分を排除した製造原価又は取引価格が、当該設備等の製造原価以内であることを証明できれば、補助対象経費となります

まとめ

この記事では社長が同じ場合に別の法人で事業再構築補助金の申請を行う際に気を付けるべきことやどのような法人が同じ法人とみなされるかについて、解説しました。

経営者や役員、株主が同じ複数の法人が同一の補助金をもらう上では議決権が誰にあるのかに注意をしたうえで申請をしなければすべての申請が不採択になってしまう可能性もあります。

村上貴弘

村上貴弘

東京大学経済学部卒。行政書士。在学中からフリーランスのコンサルタントとして中小企業、士業事務所の補助金獲得のコンサルティングを行なう。2019年株式会社meditips創業。2020年株式会社meditips取締役就任。2021年meditips行政書士事務所開業。現在はベンチャー企業やクリニック、飲食店、建設業など幅広い企業の経営戦略立案や補助金の獲得支援を行なっている。

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